新卒、内定取り消し…これから就職する若い人たちに、就職氷河期第一世代の私が伝えたい「これだけは気をつけてほしいこと」
新年度になりました。
幸運にも正規雇用で就職できた新社会人の皆さんは、人生の新しいステージへと一歩を踏み出されたことと思います。
でも今年は、新型コロナウイルス流行の影響で、直前になって内定取り消しになった人も多くいるとのこと。
その混乱に巻き込まれた方は、怒りや不安、無念な気持ちでいっぱいでしょう。
私は1990年代半ば~2000年代前半にかけての「就職氷河期第一世代」と言われている人間で、新卒での就職がうまくいかなかったので、そのお気持ちはとてもよくわかります。
私の頃も今回も、採用が冷え込んでいるというのは同じです。
ただ今回は、心の準備ができていなかった人が多いだろうな、ということ。
私のときは、数年かけてじわじわと採用が冷え込み、就活が厳しくなってきていたという感じなので、「学校を卒業しても、就職できるかどうか……」と、在学中から何となく心構えはできました。
今回は、希望を胸に新生活に思いを馳せていた人が、ほんの1~2ヵ月で一気に状況が変わったので、そのぶんショックが大きいのではと思います。
しかも、この新型コロナの影響は、今後数年は引きずると言われていますから、来年、再来年と、これから就活をしようという人も不安でしょう。
そして実際、就活がうまくいかない人が増えていく可能性が高い。
正社員雇用で社会人生活をスタートできる人は、少なくなると予想できます。
私と同じように、新卒でアルバイトや派遣という人も増えるかもしれません。
それで、お節介とは思いますが、これから社会に出ようとしている若い方たちに気をつけてほしいことを書きます。
それは、不本意な社会人スタートになったとしても、不本意な状況に飲み込まれないでほしい、ということです。
真面目な人ほど飲み込まれてしまうから、くれぐれも気をつけてほしいのです。
たとえば、アルバイトなのに残業代が出ないとか、
シフト以外で急に出勤を求められるとか、
プライベートな時間もとれないほどの残業や休日出勤が常態化している、とか。
あるいは、そもそも休みがとれない! とか。
そういった異常な状況に慣れて、「受け入れるのが当然」と思わないでください。
私自身は飲み込まれまくって、人生を挽回するのが40代にまで遅れました。
異常な勤務状況に飲み込まれてしまった。
そのときそのときの職場の雰囲気や価値観に飲み込まれ、流されてしまったことを、とても後悔しています。
その経験がすべて無駄だったとは思わないけれど、もう少し早く挽回したかったな、というのは、正直あります。
異常な勤務状況に飲み込まれなかったら、もっと早く良い転職ができて、人生を挽回できたはずです。
だから。
飲み込まれないで!
流されないで!
信頼できない上司や先輩の言うことを、鵜呑みにしないで。
「残業当たり前」
「シフトに穴が空いたら、無理をしてでも代わりに入るのが当たり前」
「プライベートよりも仕事を優先するのは当然」
「雑用もルーティンワークも、頼まれたことは全部、引き受けて」
こういうこと、言われるかもしれません。
はっきりと言われなくても、職場にそういう雰囲気が流れているとか。
職場の人は良い人たちだけれど、だからこそ断りにくい、とか。
でも、そういうことを全部聞いて、言う通りにしていたら、自分の人生をまともに考える時間やエネルギーはなくなってしまいます。
もちろん、働き始めて3ヶ月くらいは、言われたことをそのまま素直に聞いてもいいと思います。
仕事を覚えるために、それが必要な場合もあるでしょう。
でも、3ヶ月くらいその職場にいたら、違和感を覚えることとか、いろいろ出てくるはず。
そんなときは、その自分の感覚を大事にしてほしいんです。
表立って、「それはおかしい」とか「間違ってる!」などと言う必要はありません。
反抗的な態度をとる必要もありません。
ただ、のらりくらりと自分を守り、流されず、自分の人生をしっかり考え、挽回するために行動するのに必要な時間とエネルギーを確保してください。
それさえできれば、たとえ新卒での就職がうまくいかなくても、内定取り消しなんていう憂き目にあっても、近道で人生を挽回できるはずです。
大丈夫!
たとえどんな状況でも、流されず、自分の人生を一番大事に考えて行動していけば、必ず道は開けます。
……なんて、就職氷河期第一世代のおばちゃんの老婆心でした😅
若い人たちには、私のように人生の時間を無駄にしてほしくなくて。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。