採用不況…SNSが発達している今、情報集めがカギになる
新型コロナの影響で、しばらく採用が厳しくなると言われています。
そんな中で、初めて社会に出ようとしている若い人たちの不安は相当なものだろうな……と思います。
ただ、就職氷河期第一世代の私からすると、今はSNSが発達しているからいいなぁ、うらやましいなぁ、とも思うんです。
いろんな生の情報が手に入りますもの。
しかも、ほとんどタダで!
私の頃(1990年~2000年代前半頃)は、ネットで情報交換できるツールってメールと2ちゃんねるくらいしかなかったから、地方の凡人学生が良い情報を得るのはほぼ不可能でした。
企業側が開示する「表向きの」情報とか、大学側が事務的に提示してくる情報しか入ってこなかったんです。
(意識の高い優秀な学生だったらまた違っただろうけれど、私はとにかく勉強嫌いの凡人ですから…)
しかも、私がいたような地方の国立大学の情報なんて、「何もやらないと問題になるから、仕方なく情報集めてみました」程度の、やる気の感じられない、おそまつなものでした。いわゆるお役所仕事です。
私大みたいに、「学生を集めるために就職率を上げなければ」という感覚がないので、そんなものだったんですよね。今はどうか知りませんが。
OBOG訪問とかインターンシップとかも、今ほど盛んではなかったし、
そもそもインターンシップ自体が狭き門という感じで。
で、話を戻すと。
メールと2ちゃんねるって、つまりは、
「がっつり知り合い」か、逆に「まったくの匿名さん」からの情報しかなかったということです。
知り合い=親や自分と同類の友達 から有益な情報なんて得られませんし、
(特に、親の言うことなんて真に受けたらいけません!)
2ちゃんねる=匿名さん の情報なんて、あまりにも信用度が低すぎて危険すぎる。
そんな状況で、まだろくに社会を知らない、世間知らずの学生が就活をするなんて、今考えたら、竹槍で戦闘機に向かっていくようなもの。
よくやったなぁ。
でも今は、「知り合いではないけれど、ある程度、どういう人かは分かる」くらいの、ちょうといい距離の人の情報を得られる時代です。
Twitterとか匿名でやっている人が多いですが、過去の投稿などを見たら、ある程度は、「この人は信用できそう」とか「この人はあやしい」って、なんとなく分かるものがありますよね。
そんな中で、「この人は信用できそう」という人たちからの情報を集めて、自分の中で整理して、就活や転職活動の計画を組み立てられます。
これからの生き方を模索している人間にとって、情報って命です。
その命である情報に簡単にアクセスできるメリットがあるんだから、今後数年、採用不況になったとしても、絶望する必要なんてないと思います。
もちろん、私も就職氷河期第一世代の人間なので、就活が厳しくて落ち込んでしまう気持ちは痛いほど分かります。
でも、絶望したり投げやりになったりすると、行動力が鈍ります。保守的になってしまうんです。
自分の経験から言うことなので、本当に個人的な意見なのですが、
不本意な状況で保守的になるのって、最悪です!
自分の望まない状況に長居してしまう結果につながります。
私は、若いときに絶望せず、もっと気楽に構えていたら、もっといろいろと行動できて、もっと早いうちに良い転職ができて、もっと良いキャリアが積めたかもしれない、という後悔があります。
それはもちろん、今さら言っても仕方ないことだけれど、
だからこそ、
今就活に不安を抱えている若い人たちに絶望してほしくない! という気持ちが強いです。
特別優秀な人じゃなくても、良質な情報を得られるこの時代。
採用枠がしぼられて、就活が厳しくても、絶望する必要はありません!
たとえ希望する会社に入れなかったとしても、
有益な情報を得ることを怠らず、自分の市場価値を高められるような転職をしていけば、
最初から大手企業に入社するよりもよっぽど自由で、自分に自信が持てて、経済的にも高く安定した人生を送れる結果につながるんです。
人材業界で働くようになって、そういうケースをけっこう見てきました。
新卒で入った会社はパッとしない。
それでも転職で収入を上げている人って、自分で情報を集めて、会社で働いていても、先々の転職を見据えた行動を続けています(「会社内での評価にはつながらないけれど、この経歴を得るために、この案件に関わっておこう」とか)。
良い意味で、計算高いんです。
だから、情報を集めることと、行動すること。
もし、すぐには行動できない状況だとしても、行動計画を考えておくこと。
こういったことを普段からしておくだけで、将来が上向きになると思うので、参考にしていただけたらうれしいです。